- 2011-12-16 (金) 13:37
- モバイル・カフェ
次世代まち歩き観光ナビゲーションアプリ「おもてナビ」の開発のポイント!
mocoの太田です。
本日のMobilecafe specialは「おもてナビの開発のポイント」と称して、
秋田市等で提供されている、次世代まち歩き観光ナビゲーションアプリ「おもてナビ」を事例に、
開発背景や企画、AndroidからiPhoneへのプログラム移植秘話などをお伝えします。
ゲストにはおもてナビの生みの親である株式会社うぶすなの丸田一(まるた はじめ)氏と
開発を受託担当したテックファーム株式会社の妹尾建二(せお けんじ)氏をお迎えし、
AR技術を駆使したアプリの誕生秘話を、現場の声でお届け頂きました!
まずは丸田さんから、“おもてナビ”とは?というお話をして頂きました。
このアプリはつまるところの観光ガイドアプリで、何がすごいかというと…
「まるで専属ガイドがついて案内をしてくれるようなサービス」
をアプリで提供してくれるところが画期的なんです!
実際にどのようにサービスを展開するのかと言いますと、
①地図画面で現在地などを表示させ、自身の情報と所要時間を設定すると、
規定の時間で目的地に到達できるルートを案内してくれる。
②カメラ画面(実際の観光地をカメラを通して見る)で道案内をしてもらいながら、
画面に映っている周辺施設がエアタグで表示される。
③エアタグをタップするともちろん施設などの詳細情報が表示される。
④音声ボタンを押すことで音声で情報を得ることができる。
といった具合です。
つまり、従来の観光案内のサービス体系のように
紙の観光案内やwebサイトで現地に到着する前に情報を仕入れるスタイルではなく、
現地で実際のまち歩きを楽しみながらリアルタイムに、
画像やテキストだけでなく音声も使ったサービスを受けることができるというわけです。
丸田さんは、この差に対して、
前者を“発地型”、後者を“着地型”と呼ぶことで差別化をしていました。
スマートフォンのモバイル性、AR技術がうまくマッチングしたサービスで、
お話を聞きながら「これは来るのではないか!?」とついつい思わされてしまいました。
そんなおもてナビなのですが、サービスインには色々と障害もあったようで…
なかでも著作権の問題は非常にデリケートで、難しかったのだとか。
これはどのようなアプリの開発にも起こりうる問題で、
企画者と開発者が別会社の人間であった場合の共同開発体制において、
“アイデア(企画)”と“プログラム(開発)”のどちらに著作権を認めるかの調整が難しいのだそうです。
今回の丸田さんのケースのように、個人と企業とではさらに難しい問題で、
結局一度はプロジェクトが頓挫するにまで至ってしまったとのこと。
その後、テックファームさんという頼もしいブレーンの参入によりサービスインできたのですが、
やはり生で聞く現場のお話は説得力とリアリティが違いましたね!
どんなに良い企画でも、その実現の前には技術や思い入れだけではまかり通らない部分もあるのですね。
続いて、AR技術とはなんぞや??の部分を、
テックファームの妹尾さんに簡単にご説明いただきました。
※ARについての詳細は非常に難しいのでこちらで補完をしてください!
AR技術をとても簡単に説明するなら、少年漫画の不朽の名作「ドラゴンボール」に登場した、
「スカウター」が分かりやすいです!とのことでした。なるほど!すっごく分かりやすいですね(笑)
スカウターを通して相手を見ると、戦闘力という強さを示す数値を見ることができる架空の道具なのですが、
その技術は作者の鳥山明氏が知ってか知らずか、確かにAR技術そのものです。
と、いうのも、この技術は1968年には既にアイバン・エドワード・サザランド氏という
コンピュータグラフィックス、バーチャルリアリティの先駆者ともいえる開発者によって
実現していたのだそうで、当時はデバイスの軽量化やコンピュータのスペックなどの問題により
爆発的に広まることは無かったそうなのですが、
日本国内では2007年にNHKで放映された「電脳コイル」というアニメ作品で一気に認知度を上げ、
ご存知「セカイカメラ」でサービスとして確立したのだとか!
セカイカメラってやっぱりすごいアプリだったんだと再確認。。。
AR技術のしくみを簡単に説明すると、
①分析(システムがユーザーの視点を理解)
②判断(①を加味して何をするかプログラムが判断)
③生成・取得(②で判断した内容をつくったり、webやサーバからデータを持ってくる)
④加工(用意した素材を表現にマッチするように加工する)
⑤合成(現実の映像と、非現実の画像や音声を端末で体験できるよう合成)
⑥出力(拡張現実のできあがり!)
という6工程で成り立っているのだとか。
現在はセンシング(センサー関連)、ディスプレイ、画像の表示や映像の再生など
技術の発展が目覚ましく、比例してマシンスペックもどんどん向上していっているので、
まだまだ注目できる技術なんです!と妹尾さんはおっしゃっていました。
なるほど!構想に技術が追いついてきて、ますます面白くなってきているということですね。
電脳コイルのような使い方ができる日も存外近いのかも…と考えるとわくわくしてしまいます^^
最後に本日のゲストの皆さんへの質問とその回答を一部ご紹介します。
シビアなお話も垣間見えた「受発注」の問題ですが、重視しているのは?
という質問し対して、丸田さんは
「技術や費用など色々あるけれど、この業界は新しいことにチャレンジするケースが多く、
常にリスクがつきまとうので、やはり信頼できることが大切」とおっしゃっていました。
それに対し、妹尾さんは
「スピードとクオリティをバランスよく保ち、クライアントの目標を達成できる提案をする為に、
しっかり議論をし、提案もしていくスタイルを念頭にしています」とおっしゃいました。
さらに、開発の協力会社のウェブスマイルさんは、
「発注の際のリスク回避」に気を使っているとおっしゃっていましたね。
一見ちぐはぐな意見のように見えますが、信頼できるパートナーを探す発注者と、
信頼を得る為に努力をする受注者の姿はピッタリとマッチングすると思います。
こんな気持ちで仕事に臨めたのなら、良いものができてくるのは必然なのかもしれませんね!
レポートは以上です。
やはり実際のプロジェクトを例にとったお話は非常にリアルで、参考になるなと感じました。
こういった経験をお持ちの方はまだまだ見えると思いますので、
またこのような機会を設けて他の事例のお話も聞いてみたいですね!










